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(GIF解説)底借同時売買の所有権移転登記を検討する

2020.8.31.MON


今回の(GIF解説)では、土地名義人と建物名義人が別である場合に、同時に第三者へ売却する、底借同時売買の所有権移転登記について取り上げてみたいと思います。ただし、あくまで経験や調査等に基づく私見によるものです。保証する記事ではありませんので、実際に業務にあたる際にはご自身の判断でお願いいたします。

文字はあえて少なめにしております。画像にしたものを再度文字に起こしても大きな意味はないように思えたからです。肝心のGIFは途中に用意してありますが、hover(マウスを画像に乗せる)時に、画像をpng(静止画)からgif(アニメーション)に切り替えるjqueryを実装しています。そのため、何もしないとpng(静止画)のままです。マウスがないiphone・ipad系mobile deviceは、画像をタッチすることで、同じ効果が出るようにしています。PCは当初通りhoverして下さい。・・・動きます。


- なぜ同時なのか -


土地名義人(底地の名義人)と建物名義人(借地権者)が別である場合、底地は(更地に比べて)自由がなく、利益も少ない土地であることが多いと言えます。一方で借地も住み続けられれば問題ないが、新築だった建物はいずれ古くなり、住替え・建替え・大規模修繕など、何かしら現状を見直すべき時期が来た時、土地を自由に使える権利を持っていないことが(そうである場合に比べて)不憫に思えることは少なくありません。

では、なぜ底地と借地の組み合わせが生まれるのか・・・。それは組み合わせが生まれた当時にその需要が両者にあった他なりません。一見するとこの組み合わせには、潜在的にこれを解消すべき事情が隠れていますが、必ずしも表面化するとは言えませんし、需要が続くのであれば現状のままが良い場合もあるでしょう。しかし、いざとなると、「底地だけ」・「借地だけ」で動いてみても、元々が当事者の意思である組み合わせで成り立っているものなので、何かと解決しづらいことが多い。こういった「いざ」は、世代が変わる前後が1つの節目になってきます。

以上のように、当事者の意思で生まれた「組み合わせ」を解決したいとなりますと、バラバラではなく、これもまた一緒に「組み合わせ」て行動するのが非常に有効な手段であり、そこから底借同時売買という形態が生まれるようになります。

しかしながら、「いざ」は、世代が変わる前後が1つの節目と書き綴りました。「次の世代に引き継ぐ前に処分しよう」、「相続が発生して相続人には必要なくなった」など、です。大抵の察しは付くかと思われますが、底借同時売買の売主は高齢者の可能性が非常に高いです。現役時代に「いざ」は、なかなか来ないのかもしれません。また、底地と借地を合わせて売主合計2人以上は必ずいます。相続が発生すれば・・・。大人数かつ高齢者であることを前提にする必要があります。人数が多い分、全員の合意を得ることは至難であり、契約が成立すること自体稀有なのかもしれません。また、このまま朽ち果てる運命かの如くの空き家を未然に防ぎ、不動産の有効的な活用の道を見出す側面もありますので、大変に社会的意義の高い登記ではないかと、個人的には感じています。

それでは、以上の特徴を踏まえてGIF解説していきます。

底借同時売買

底借同時売買

- 実体を見極める -


以上、同時売買で気を付けている箇所を中心にGIF解説しました。移転登記の書類確認や本人確認・当事者意思確認は省きましたが、もちろん重要な点になりますので、受任される際はよろしくお願いします。

底借同時売買というのは、「契約が成立する」ことが何よりも重要視されると考えています。なぜなら、双方の契約が一体不可分という複雑な形をしているからではないでしょうか。やたらと細かく確認をしていますが、それはドミノ倒しや将棋崩しのようでもあり、一つでも欠けたらアウトであることを忘れてはいけません。個人的には、「書類が揃えば移転登記は出来る、とたかをくくると、何倍ものしっぺ返しを喰らいかねない、危険な世界のようだ」と捉えています。

「目の前に聳え立つドミノを、最後の最後まで完璧に仕上げる」

ここは、専門家としての腕の見せどころなのかもしれません。

text&illustration : takahasi kei


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