- 20歳から18歳へ -
(子どもと司法書士の、ある日のやりとり)
(子ども)
現在18歳なのですが、親戚の叔父さんから「今年の年4月から大人だね」って言われました。誕生日もまだ先なのになあ・・。一体どういうことなのでしょうか??
(司法書士)
(少し固いお話になりますが、)第196回国会において、平成30年6月13日に、成年年齢を20歳から18歳に引き下げること等を内容とする民法の一部を改正する法律が成立しました。同改正法のスタートが平成34年4月1日(当時。現在の令和に直すと令和4年4月1日になります)からとなりますので、おそらくそのことを前提にお話されたのかと思います。
(子ども)
えっ、そうなんですか?じゃあ、4月になったらお酒が飲めちゃうって事かあ?(でもちょっと罪悪感があるけど)
(司法書士)
飲酒につきましては、未成年者飲酒禁止法(題名改正予定)において、20歳が維持されています。同様に、喫煙や競馬等の投票券の購入も20歳のままです。これらは成年年齢の引き下げとは別に、当人への経済的および心理的側面における影響力の強さを鑑みて、政策的な配慮がなされたのではないでしょうか。
(司法書士)
1番意識して頂きたいことは、自らの判断により他者と取引(契約)が出来るという点に尽きます。取引をおこなえば他者への義務が発生し、自らに権利を得ます。その一連に対して、親が関与すべき権利および義務は、法律上において存在しません。このような取引を介した経済的独立性こそ、「大人」としての側面が色濃く反映されるのではないでしょうか。
(子ども)
ふ〜んそうなんですね(ちょっと難しいな・・)。でもこれを機会に大人のこと、もっと考えていきたいと思います!
20歳から18歳へ
(繰り返しになりますが)、平成30年6月13日に、成年年齢を20歳から18歳に引き下げること等を内容とする民法の一部を改正する法律が成立しました。(法務省より詳細なパンフレットとウェブサイトおよび政府インターネットテレビなどが出ておりますので、詳しくはこちらをご確認ください)。
注意点や、制度が始まる前に事前に理解しておいた方が良い点などを取り上げていきますと、現在18歳である皆様には、実に多くの覚えておくべき事柄があるかと思われますが、私(司法書士)からお伝えしたいことは、「一人で取引ができる」という点、これに尽きるところです。きっと今後「取引せざるを得ない」状況が何度も発生することでしょう。しかし、その責任を親へと転嫁することはできなくなります。なぜなら、自分で責任を負うことこそ大人の本質であり、子どもとの決定的な違いだからです。このような経済的独立性を繰り返し意識し、実行することで精神的にも自立した大人へと変化していくのではないでしょうか。現在18歳である皆様は、多くは高校三年生かと思われますが、ご自身がそういった岐路に立っていることを、これを機会にぜひ知っていただければと思います。
text&illustration : takahasi kei